人間と犬の関係は古く、石器時代より私たちは、犬たちの力を借りて生活してきました。
人間と生活する犬は人間に要求された仕事、狩猟、害獣からの防衛、羊や牛などのコントロール、などを担って来ました。歴史を繰り返す中で、その地域の文化や習慣でいろんな犬が作られてきました。

 近年では警察犬及び麻薬探知犬並びに介助犬、盲導犬及び災害救助犬など彼らの特性を生かした仕事が増えてきました。その中で私達は災害救助犬を育成しております。
災害救助犬は地震・津波・土石流などの災害時に瓦礫などに埋もれて行方不明者の発見や、雪山・海難事故・山岳不明者の捜索などをするのが目的の犬たちです。

 しかし、この犬たちが、すばらしい有能な救助犬に育成されたとしても、行方不明者の発見その中でも生存者発見の確率は時間の経過と共に下がります。 そのため、災害発生後24時間以内、冬季では12時間以内に発見しなくてはなりません。 災害が発生してから72時間以内で捜索できないとなかなか生存者を発見するのが難しい状況となります。
海外や他府県からの救助犬を待っているのでは間に合いません。
そこで私たち人間がしなければならないことは、 災害が起きた時にすぐに駆けつけることのできる、地域に密着した地元で活動のできる災害救助犬チームを作り上げることです。
しかも、人命はもちろん犬の命にも関わる難しい作業である以上、ボランティアであってもアマチュアであっても現場ではプロフェッショナルとしての成果を必要とします。
災害に対する経験・知識、救助に関する高度な技術及び、人命を尊重する精神と、意欲を必要とします。


 もちろん彼ら犬たちに対する深い愛情と、正しい方法で訓練をしなくてはなりません。
また、災害の現場では適格な助言を与えてくれる医学、建築学、山岳知識などの様々な分野の専門家と、情報を的確に伝えてくれる情報基地・通信技術と、必要物資を調達してくれる後方支援団体等を組織し、実際の災害に対応できる専門家集団を組織にする必要があります。


 将来的には災害救助犬の重要性が社会全体に認知され、災害救助犬の普及と、理解の啓蒙を図り、実際の災害時に出動し、一人でも多くの人命の捜索救助に携わるためには、一個人ではなく、責任を自覚し信頼性の高いボランテイア団体として活動していくことし、新体制として特定非営利活動法人石川県救助犬協会連合会を組織いたしました。
このほか、救助犬の資質向上と救助活動の技術向上を目的とした競技会・審査会開催を石川県で開催できる様、実力のある団体として活動を進めていきたいと思っております。