救助犬は、作業している人間、通行人には反応しません。訓練の過程で、救助犬は状況を把握できる能力を身に付けます。
訓練では、指導士や救助犬のほかに多数のサポートするヘルパー(赤ちゃん、小人、男性、女性、お年寄り)が必要です。
さまざまな状況を想定し、サポートの方に擬似行方不明者となって隠れて、救助犬が見つけると、ほめてもらいボールで遊んでもらう「かくれんぼ」を、周りの状況やサポート役を替えて遊びの中で繰り返し訓練します。
災害現場の捜索は、指導士が初めにガス漏れ等がないか検索した後、指導士の「さがせ!」の指示により救助犬に瓦礫や倒壊家屋の隙間から漂う行方不明者の臭いを探します。 指導士は、救助犬の行動を観察しながら、より強い浮遊臭を探させます。
瓦礫の隙間から臭いをキャッチした救助犬は、吠えて指導士に知らせるように訓練されています。
救助犬が吠えたら、指導士は場所を確認します。人間の目や耳で行方不明者が確認できない場合は、別の2組の救助犬を出し確実に行方不明者が埋もれているか確認します。
救助犬は、誰か分からない会ったこともない行方不明者を探し出します。
災害が発生してから72時間以内で捜索できないと、なかなか生存者を発見するのが難しい状況となります。
近隣住民の皆さんの情報と協力が最も重要です。
嘱託犬に認定されると、認定から1年間、石川県内市町の実施する防災訓練への参加と、災害時の救助活動に出動する役割が与えられます。